できた妊娠線への対策を探している中で、
『妊娠線はアットノンが効く』と目にした事はありませんか。
アットノンはドラッグストアで気軽に買えるので、
身近なもので解消できたら嬉しいですよね。
ここでは、
・アットノンが妊娠線に良いと広まった2つの大きな仮説
・アットノンを妊娠線に使用する前に知っておきたい4つの真実
をまとめました。
妊娠線にアットノンの使用するか迷っているママは
検討材料として、一読していただければ幸いです。
アットノンが妊娠線に良いと広まった2つの大きな仮説
小林製薬のアットノンという商品をご存知ですか。
火傷や虫刺され、掻きむしりなど、
皮膚に赤く盛り上がって残った傷跡を目立たなくしていく薬です。
なぜ、これが妊娠線に良いと広まったのか、真相を調べると、
下記のような理由が推測できます。
1.妊娠線予防に、皮膚科で処方される薬と成分が同じ
2.帝王切開の傷に効く
1.妊娠線予防に、皮膚科で処方される薬と成分が同じ
肌の乾燥予防を目的とし『ヒルドイド』という医薬品があります。
皮膚科で処方される保湿剤で、3つの大きな作用があります。
・保湿
・血行促進
・傷跡を綺麗にする
妊娠中にお腹の皮膚が乾燥したり、掻き傷がある場合、
この薬を処方されるケースがあります。
この薬は、妊婦でも使用でき、
保湿で傷が改善されるだけでなく、
皮膚が柔らかくなり、妊娠線を防ぐ効果も期待できます。
このヒルドイドの主成分であるヘパリン類似物質こそが、
アットノンの主成分なのです。
この理屈により、妊娠線予防にはアットノンは有効といえます。
しかし、これがいつの間にか広まっていくうちに
予防という事実の情報が欠落したまま、
『妊娠線にはアットノン』と独り歩きしてしまったと推測できます。
2.帝王切開の傷に効く
アットノンは、術後の傷にも使用できるとされています。
手術跡が、赤く盛り上がり光沢のある状態(ミミズ腫れ)の状態であれば、
効果が期待できる旨は、小林製薬の公式サイトの情報でも確認できます。
そのため、帝王切開で出産の場合、
その傷には使用できるといえるでしょう。
この『お腹の傷に効く』という事が、妊娠線の傷にも効くと
誤解された状態で広まった可能性も否定できません。
アットノンを妊娠線に使用する前に知っておきたい4つの真実
妊娠線とアットノンについては、
使う前にぜひ以下の4つも読んでみてくださいね。
1.通常の傷跡と妊娠線は、種類が異なる
2.できてしまった妊娠線対策にはそぐわない
3.メーカーとして『妊娠線に効果がある』と謳われていない
4.インターネット上の体験談には使用しているママもいる
1.通常の傷跡と妊娠線は、種類が異なる
妊娠線は、乾燥や皮膚の硬さが原因で、
皮膚がお腹が大きくなるスピードに、耐え切れずに割れてできる線です。
しかし、妊娠線ができた理由が乾燥だとしても、
一度割れてしまった線は、表面からの保湿では戻りません。
妊娠線は、皮膚の表面(表皮)層が割れてできるものではなく、
さらにその奥の真皮層が割れたものであり、
妊娠線は外部からの傷ではなく、内部からの裂傷とも言えます。
一方、アットノンが改善できるとされる傷跡は、
外部から傷つけられた傷口から傷が入った表面層の奥深くまで、という事。
つまり妊娠線とアットノンが改善できる傷の種類が、そもそも異なるのです。
2.できてしまった妊娠線対策にはそぐわない
妊娠線の予防には、保湿ケアが欠かせません。
確かにアットノンには、保湿のための成分が入っています。
保湿の側面からいくと、妊娠線の予防には適うように思えます。
しかしこれはあくまで妊娠線ができる前の話。
妊娠線ができてしまった後の使用に適しているわけではありません。
また、アットノンはあくまで、火傷や虫刺されなど
スポット(狭い範囲)での使用を想定された商品です。
そのため、15gしか入っていません。
妊娠予防のような広範囲に日々塗る事を考えると、すぐに使い切ってしまいます。
また、できてしまった妊娠線には、アットノンではなく専用のケア商品を使用した方が合理的です。
3.メーカーとして『妊娠線に効果がある』と謳われていない
一番の懸念は、この点です。
小林製薬の商品、アットノンに関する該当ページでの紹介や、
薬に同封されている添付文書を確認する限り、
できた妊娠線について書かれている項目がありません。
この事からも、妊娠線についての効果検証がなされていない、
あるいは謳えるほどの効果がないと想定できます。
4.インターネット上の体験談には使用しているママもいる
インターネット上では、使用経験のあるママの体験談を目にすることもあります。
中には妊娠線が薄くなったと感じた方もいるかもしれません。
あるいはママ自身が妊娠線だと思っていた線が、実は正中線だった場合、
アットノンの使用に関わらず、自然と薄くなるため、
これを薬の効果だと勘違いしているママもいるかもしれません。
医学的判断や根拠がない限り、どこまで信じるかはママ次第となります。
まとめ
妊娠線予防には保湿が有効的ですが、線ができてしまった後は、ただの保湿剤での完全な改善は難しいのが現実です。
外部からの傷跡を改善するアットノンは、内側からの裂傷である妊娠線の改善には不向きといえます。
ただしネット上では、効果を感じたママの体験談もあります。
最終的にママの判断次第ですが、本来の使用目的と違う目的で医薬品を使用する事は、あまりお勧めはしません。
もしも自分でできてしまった妊娠線をケアするなら、ぜひ専用のものを使ってください。
その方が、結局時間もお金も合理的に使え、きれいな肌に近づけます^^
コメント